地方都市より愛をこめて
一時期、趣味:タワレコみたいになっていたことがありました。仕事帰りにタワレコへ寄り、まだ自分の知らないバンドを試聴機でチェックしまくっていたのです。
ちなみにその店舗は岡崎体育「FRIENDS」のMVで出てくるところですね。ぬいぐるみと“バンドざまーみろ!”の歌。あの軽快さがたまらん。
今は大都市圏を離れて地方住まいなのでそういった大型CDショップが身近になく、すっかり足も遠のいているのですが、それ以上にほとんど同じことをネットでできてしまえるのが大きい。YouTubeの「あなたへのおすすめ」なんかもありがたい機能だし。
でも、きっと狂ったように音楽を聴き続けてきた店員による、まるで檄文のごとき熱情ほとばしるPOPは好きなんですよ。「これを聴かずに何を聴く!」みたいに言われたらそりゃ心も動く。あくまで傾向を判断してフラットに勧めてくる「あなたへのおすすめ」とはまったくスタンスが違う。その偏りがいい。
偏りは言いかえればセンス。音楽も本も服も、巷に溢れかえっているだけにセレクトする人間の感性がより重要となっています。まだ何者でもないものへ光を当てていくのならなおさらです。
リーガルリリー「リッケンバッカー」を聴いてそんなことをぼんやりと思いました。ボーカルの声、あれは天与の才能でしょう。心を鷲掴みにされたもの。