小説
先日、2018年の本屋大賞が発表されて辻村深月『かがみの孤城』が大賞に選ばれました。この本屋大賞、始まったのが2004年とまだ歴史は浅いにもかかわらず、今や相当な影響力を持つ賞として認知されておりますね。 「全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本…
ついつい積ん読をしてしまう人は少なくないでしょう。かく言う私もその一人でね。 「三回生まれ変わっても読み切れないんじゃねーかこれ」と思いながらも、何ら対策を講じることなく無造作に積み上げていたわけです。 しかしようやく重い腰を上げ、「同じ人…
昨年末の話ではありますが、王城夕紀『天盆』を読みました。『青の数学』で名を馳せた方のデビュー作ですね。 架空の古代中国を舞台としたファンタジー小説で、これがまた面白かったのです。一つの場面を短く切り上げることによって畳み掛けるようなハイテン…
何か『君の名は。』っぽいタイトルだな、と思われそうですが実際その通り。『君の名は。』+『言の葉の庭』の話です。といってもメインは『言の葉の庭』、しかもノベライズの方。 2016年夏に『君の名は。』が公開されたわけですが、どえらいヒットだというこ…
1988年に開通した瀬戸大橋、もうすぐ30周年にもなるんですね。久しぶりに車で渡る機会があり、ようやく『村上海賊の娘』を読み終えたところだったので非常にタイムリーな眺めでした。あんな島だらけのところで縫うように船を進ませるんですから、そりゃあ操…
話題としてはちょっと遅れていますが、今回の本屋大賞を受賞した作品は恩田陸『蜜蜂と遠雷』でした。ちなみに前回が宮下奈都『羊と鋼の森』、どちらも未読ではありますがまずタイトルがいいですよね。淡々としていながらリリカルな。 『蜜蜂と遠雷』の主人公…